音声デザインのプロンプトはシンプルでかまいません。「軽いフランス語なまりのある若い女性」のような短い説明だけで、声の生成を始められます。
より具体的な結果がほしいときは、役柄、聞き取れる特徴、話し方、感情の文脈など、自分にとって重要な要素を加えます。すべての要素が必要なわけではなく、詳しく書けば必ず良い声になるわけでもありません。用途に合った試聴用の台本を用意すると、結果が想定した使い方に合っているかを聴いて確かめやすくなります。
音声デザインのプロンプトに加えられる 5 つの要素
求める声に応じて、次の要素を自由に加えられます。
役柄と状況
基本の声
声の質感
テンポと話し方
感情と台本との相性
1. 役柄と状況を決める
まず、話し手が誰で、どんな場面で自然に耳にする声なのかを伝えましょう。
役立つ役柄の例:
長いシフトの終わりに近いカスタマーサポート担当者
眠れない人に語りかける深夜ラジオのパーソナリティ
次の 2 つを比べてみてください。
あたたかい男性の声。
と:
眠れない人に語りかける深夜ラジオのパーソナリティのような印象にしてください。
2 つ目の書き方からは、親密さ、声量、テンポ、聞き手との関係がすぐに伝わります。
2. 基本の声を定める
声のおおよその年齢、必要に応じて性別、声の高さ、アクセント、自然な声か合成的な声かを、普段の言葉で説明します。例(英語の表現例):
a young woman with a light French accent(軽いフランス語なまりのある若い女性)a middle-aged man with a deep, warm voice(低くあたたかい声の中年男性)a friendly digital assistant with a light synthetic quality(わずかに合成音らしさのある、親しみやすいデジタルアシスタント)
3. 耳で分かる質感の言葉を使う
質感は声の表面を表します。役立つ言葉には、breathy(息まじり)、raspy(かすれた)、gravelly(しゃがれた)、velvety(ビロードのような)、crystalline(透き通った)、nasal(鼻にかかった)、smoky(スモーキーな)、polished(洗練された)、weathered(年季の入った)、glossy(つややかな)などがあります。
対比を使って決めていきましょう。洗練された声か、年季の入った声か。軽やかか、地に足のついた声か。透き通っているか、スモーキーか。似た意味の言葉を長く重ねるより、はっきりした質感を 1〜2 つ選ぶほうが、たいていうまくいきます。
4. テンポと話し方を説明する
声のアイデンティティには、言葉の運び方の癖も含まれます。速さ、滑舌、間、フレーズの区切り方を説明しましょう。
slow and deliberate(ゆっくりと慎重に)rapid-fire(矢継ぎ早に)crisp articulation(歯切れのよい発音)heavy dramatic pauses(劇的でたっぷりとした間)
ここでは声の普段の話し方を書きます。個別の場面に合わせて保存済みの声を調整したいとき、たとえばゆったりしたナレーションから切迫したセリフに変えたいときは、後から音声ディレクションを使います。
5. 感情と台本との相性を決める
最後に、その声がどんな感情的な素材をうまく表現できるべきかを説明します。
切迫しているが、パニックにはならない
心を落ち着かせ、穏やかで、親密で、安心できる
疲れているが、有能でプロフェッショナル
声の大きさではなく、落ち着きによって威圧する
あたたかく親切で、かすかにロボットのような一定さがある
これは声の自然な中心と、声を試聴するための素材の種類を定めるものです。今後のすべてのセリフを同じ感情で読まなければならないという意味ではありません。
選んだ要素を、自然な文章数文にまとめましょう。疲れていても辛抱強くプロフェッショナルなサポート担当者のように、特徴同士がどう組み合わさるのかを説明します。以下の例は、こうした選択が短い音声説明文にどうまとまるかを示しています。
必要に応じて役柄に合った試聴用台本を使う
キャラクターが自然に口にしそうな試聴用台本を使うと、説明した特徴を聴き取りやすくなります。
疲れたサポート担当者の場合:
その請求にご不満を感じられるのはもっともですし、本当にお力になりたいと思っています。もう一度アカウントを確認いたしますが、正直にお伝えしなければなりません。この手数料は返金不可となっております。
これなら、疲労感、プロとしての抑制、共感を同じパッセージの中で聴くことができます。
プロンプトと台本の詳しい例 4 つ
瞑想ガイド
音声の説明
A calm female meditation guide with a soft, breathy voice. Speak slowly and smoothly, with gentle pauses and a warm, reassuring tone that feels peaceful, intimate, and safe.
試聴用台本
Let your shoulders drop away from your ears, releasing any tension you might be holding. Breathe in deeply through your nose, feeling the air expand your chest, and then slowly exhale, letting everything soften into this present moment.
試聴:瞑想ガイド
優雅な悪役
音声の説明
A middle-aged man with a deep, smooth voice, playing an elegant villain. Speak slowly and clearly with controlled menace; keep the tone calm, intimate, and faintly amused, never loud.
試聴用台本
Did you truly believe you could dismantle my life's work without consequence? I admire the audacity, really, I do. But now that the doors are locked, let us discuss exactly how much your ambition is going to cost you.
試聴:優雅な悪役
年老いた語り部
音声の説明
An older man with a deep, slightly rough and weathered voice. Speak slowly with measured pauses and restrained emotion, giving narration, warnings, and dark memories a quiet sense of weight.
試聴用台本
People think ruin announces itself with thunder. It does not. It sits beside you quietly, waits for compromise, and learns your name before you notice the door is locked.
試聴:年老いた語り部
洗練されたデジタルアシスタント
音声の説明
A friendly digital assistant with a bright, clear voice and a subtle synthetic quality. Speak at a crisp, steady pace with precise pronunciation, sounding warm, helpful, and consistently composed.
試聴用台本
Thank you for waiting. I have located your order details and will now summarize the current status, estimated delivery window, and available support options.
試聴:洗練されたデジタルアシスタント
音声デザインに適したガイダンス設定を選ぶ
ガイダンスは、生成が音声デザインのプロンプトをどれだけ強く解釈するかを制御します。API と Web 製品では、この設定の提供方法が異なります。
API の場合
guidance_scale には 1〜10 の整数値を指定できます。音声デザインで創造性と安定性のバランスを取るには、2〜4 に設定します。プロンプトの改訂同士を条件をそろえて比較したいときは、値を明示的に指定しましょう。
一貫性を最も重視するときは、低めの値にとどめます。
デザインにより強いキャラクター性や感情表現が必要なときは、値を上げます。
比較するときは値を少しずつ変え、プロンプトと台本は変えないようにします。
Web 製品の場合
Web 製品には 安定、表現豊か、創造的、強烈 の 4 段階があります。抑制の効いた話し方なら 安定、よりキャラクター性と表現がほしいなら 創造的 から始めましょう。これらがおすすめの出発点です。必要に応じてほかのレベルも試し、比較するときは説明文と試聴用台本を固定しておきます。
下書きに使えるテンプレート(任意)
アイデアを説明するのに役立つ行だけを使いましょう。
[名前または役柄] は、[具体的な状況にいる話し手] のように聞こえる。
話し方は [年齢/性別/話し方の丁寧さ/アクセント、または合成音らしさ]。
声には [聞き取れる質感を 1〜2 つ] がある。
話し方は [テンポ、滑舌、間、リズム]。
[感情の幅とセリフの種類] に合い、[決め手となる境界線または対比] がある。
試聴用台本:
[それらの特徴が表れる、役柄に即した 1〜2 文。]試聴したら、要素を 1 つずつ調整して、思い描く声に近づけていきましょう。
